丸山真男『軍国支配者の精神形態』⑥
2013/5/15
丸山真男 『軍国支配者の精神形態』6回目
「四 日本ファシズムの矮小性ーその二」「五 むすび」を読み合わせました。
南京残虐事件についてのノーラン検察官と松井石根との問答の軽さ、実態性のなさはなんなのか。
丸山には(戦勝国が敗戦国を裁くことへの問題意識はなく、あくまでも)日本人がどう考えたかに意識があったこと、そして、丸山が描いた「無責任の体系」は今も共通するのではないかということ。
戦争の反省から目指された強い主体性や、個人主義はどこへ向かったのか。無責任の体系のように今も変わらない部分と、エゴイズムや被害者意識といった最近の傾向に見られる変化してきた部分。そして地域社会は今どうなっているのか。
前回に引き続き、議論が盛り上がりました。
2012年度文集
飯田市歴史研究所 思想史ゼミナール2012年度文集
以下のリンクからダウンロード出来ます。
もくじ
- はじめに
- 歌集「花の名一つ知らず過ぎ来たし」土井勝美
- 思想史ゼミ 報告 2012・8・1
- 知らない甘え
- サブカル的自己肯定自己陶酔シンドローム
- ヒューマニュティ・ポジションについて考察する
- 「遠山ジンギス」のルーツ
- 「僕は二十歳だった。それが人生で一番美しい年齢だなどとは誰にも言わせまい」(ポール・ニザン) ■テレビ60年、昭和から遠く離れて
- 2012年度思想史ゼミ日誌
2012年度文集
発行日 2013年4月30日
発行所 飯田市歴史研究所思想史ゼミナール
サイズ20cm, 46ページ, 50部
(左から2011年度文集、2012年度文集)
丸山真男 『軍国支配者の精神形態』⑤
2013/5/1
丸山真男 『軍国支配者の精神形態』5回目
「三 日本ファシズムの矮小性ーその一」を読み合わせました。
東京裁判の被告の千差万別の自己弁護の二つの大きな論理的鉱脈
- 既成事実への屈服
- 権限への逃避
公な場では物事を受け入れ、個では愚痴を言う、赤信号みんなで渡れば怖くない...など組織の中でよく起こる事柄。ムラ社会の中の個人はどう思い、どう行動するか。またその責任の取り方はどうあるべきか。